★オレとアイツの子供の日。7★

すっかり、夜も更けた塔矢邸で…怒りを露にしたままの塔矢をそのままに、オレ達は昨年と同じく交代制で早碁を打っていた。

オレが心配していた事。
それは、3人で打っているにも関わらず、塔矢がオレばかり気にする事。

二人の事がバレル…以前に、そんな状態が社にとって居心地がいいわけがない。
それだけは避けたい。

(どうにかして…塔矢の機嫌、とらなきゃなぁ…)

オレは重たい気にまかせて、こっそりため息をついた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−

そろそろ皆の疲れが見えてきたので、交代で風呂に入る事になった。

オレは、塔矢と話すチャンス!と思って

「社、オマエ入ってこいよ」

オレは、そう言って社の背を押す。

「なんや、いいんか?オレが一番風呂もろって」

そんな事を言いながら社も疲れてたらしく、あくびをしながら着替えを持って風呂へと向かっていった。

その間、塔矢は何も言わずに、オレ達が散らかしたテーブルを片付けていた。
オレは、社の気配が完全になくなったのを感じてから

「塔矢」

塔矢の背に向かって声をかける。
なのに、コイツときたら見向きもしないでテーブルを拭き続けてる。
元々、綺麗好きだけど…今のはそんな理由じゃない。

「塔矢!」

オレが焦れて、ちょっと声を大きくしても無視。

(こいつ〜ザケンナ!!)

下出に出ようと思ってたけど、ヤメヤメ!!
オレは、腹が立って塔矢の横に座る。

「おい!無視スンナ!!」

そうすると、ようやく塔矢のヤツ顔をあげた。

「何?」
「何じゃねーだろ!さっきから、オマエ感じ悪いぞ!!」

オレが言うと、塔矢はオレから目をそらす。

「仲良しの社がいなくなったから、僕なんかにも話しかけてくれるんだ?」

明らかに、当て付けのような言い方にオレも腹が立つ。

「オマエ、分かってて言ってんだろ!!そんなんじゃ…」
「キミと彼、すごく気が合うみたいだものね?心配で待ってる僕を忘れて、目的地を通り過ぎてしまうくらい何を話してたの?」

(やっぱり、ソレが原因か〜)

意地悪い顔でオレを見てる、塔矢。
まさか、
『オマエとの関係を思い出して照れたオレを心配した社とおっかけっこしてました。』

なんて、色んな意味で言えない…。

◆8◆