★キミと僕とのひな祭り。4★
どうしてこうなったのか…。
今…僕の目の前には、進藤ではなく、父がいた。
僕らは、進藤が先程、父と打った一局を検討するべく、盤を囲んでいた。
何故打った本人でなく、僕が父と検討をしているかというと…。
「あははは〜」
「ふふふ、まぁ進藤さんたら」
居間の奥からは、進藤と母の楽しそうな笑い声が聞こえる。
僕が知らず知らずとため息をついてしまうと、
「集中できないようだな。」
父が、手を休めて僕を見つめていた。
「…いえ…。」
僕が、申し訳なさに俯くと、
「私達も少し休憩するか。」
そういうと、席をたって居間へと向かってしまう。
父は検討中であっても、途中で退出する事など滅多にない。
もしかしたら、先程から聞こえる母と進藤との笑い声に、僕が集中していない事が分かってしまったのかもしれない。
(ごめんなさい。お父さん…。)
棋士として、未熟な自分を僕は恥じながらも、ようやく進藤の側にいけることを喜んだ。
だが、居間で広げられている光景をみて、母に進藤を連れて行かれたときにもっと強く反対するべきだった…と後悔したのだった。
◆5◆
お父さんとしても初めてみるアキラさんの様子に戸惑っている模様…。 |