★キミと僕とのひな祭り。1★
(ああ、今年もアレの時期か…) 「お母さん、今年も出すんですか?」 僕が今に行くと、既にそこには小さな箱が沢山並んでいて…、今の一番奥には赤い布のかかったひな壇がドンっと備えてあった。 「アキラさんは、ひな壇嫌いなのね…。」 僕の言い方がまずかったのか…母が、手に持った雛人形を見つめながら言う。
そういいながら、僕は居間に入り、小さな箱を開け始める。 「ふふ、アキラさんもすっかり手馴れちゃったわね!これなら、いつ娘が出来ても大丈夫ね!」 そんなことを言うので、うっかり僕は人形を落としそうになってしまった。 「…僕は、まだ十代ですが…。」 「例えばの話よ!」 そう言いながらも「アキラさんのお嫁さんになる人はどんな人かしらね〜♪」と母はニコニコしている。
(ごめんなさい…そんな日は、一生来ないんです…。) だって、僕には好きな人がいるから。 (だから、僕はもう一生彼を離す事が出来ないんです。)
(でも、例え誰を傷つけても、誰を泣かせても…僕には進藤だけなんです。) アキラは、罪悪感を感じながらも、黙々とひな壇を飾り付けていった。
なんとなく、重い始まりです。 |