★Angel〜還る場所〜9★ アキラからの忠告などなかったかのように、ヒカルは夢中になって白い皿の上にハムやベーコン野菜にトースト…。 粗方とり終わったヒカルは、さてデザートの果物でもとろうか!と、デザートの台に足を伸ばし瑞々しく光っているオレンジに手を伸ばす。 「あっ!」 ヒカルは、つい手をひく。 「すみません。」 といって、手を引いた。 「あっ、和谷!」 お互いの顔をマジマジと見ながら、素っ頓狂な声をあげる二人。 「なんでこんな所にいるんだよ!」 ヒカルに笑いかけられて、「和谷」と呼ばれた少年も嬉しそうに笑う。 「なに?ひ…進藤、どうしたの?」 何時までたっても、自分の後ろをついてこないヒカルを心配してアキラが迎えに来たのだ。 と、和谷横からのほうからも背の高い優しそうな青年が現れ 「どうしたんだ、和谷。朝食終わっちまうぞ?」 同じ様に興奮している和谷は、和泉と呼びかけた青年にむかって、しゃべり続ける。 が、彼らが口を開く前から、そんな四人の様子は食堂中の視線が集まってきて… 「とりあえずここでは注目を浴びすぎるよ。席に移動しよう?」 そう言ってアキラは3人の前を歩くと、さっさと先ほどとっておいた自分たちの席に腰を下ろす。
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