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★Angel~還る場所~3★
会長は温厚そうな人で、優しい目をヒカルに向ける。 それでも、初めて味わう重々しい雰囲気にヒカルはすっかり呑まれてしまう。 「はい、でもオレ頑張ります!」 緊張し、声を上ずらせるヒカルの初々しい答えに、老人に近い会長は笑みをこぼす。 「うむ…普通の手合いには問題ないだろうが、勝負の世界となりと、実力だけでは勝てないこともあるでの。ま、焦らず頑張りなさいよ。」 そういうと会長は、力強くヒカルの肩を叩く。 「じゃ、塔矢君しっかりしごいてやんなさいよ。」 「はい。力不足ながら、尽力します。」 会長の眼差しに、真っ直ぐと向き合い、そつなく答えるアキラに、会長もうなずく。 「進藤君、君は運が良いよ~。塔矢アキラの下につけるなんて。彼なら安心だからの、何でも聞きなさいな。」 そう言うと、会長はまたヒカルに笑いかけた。
その整えられたベッドに倒れ込むヒカル。 「ヒカル…、大丈夫?」 アキラが心配そうにヒカルのベッドの脇に腰をおろす。 「うん…ちょっと疲れただけ~」 はぁ…と息をはいてヒカルが顔をあげる。 「そうだね、環境に慣れない内は大変かもしれないけれど、慣れればたいしたことないから。」 優しくアキラがヒカルに笑いかける。 「な…。お前、一年経ったし、本当は寮出れる筈だったんだろ?ごめんな…オレのせいで…。」 寮に入って一年経ったものは個人の自由で寮を離れて生活をしても良いことになっているのだ。
「そんなこと?僕はうれしいよ。キミと暮らせて。もともと、帰る気はなかったし…気にしなくていいよ」 そういうアキラにヒカルの顔は暗い。 「キミらしくないな?キミと一緒だったら、いつも打てるし僕は本当に楽しみに してたんだ。それに僕は二人暮らしは初めてだしね」 「えっ?お前去年はどうしてたの?」
「バカ!そんな事あるか!!オレ…アキ…あっ、塔矢…と一緒の部屋でよかったと思ってる…」
「ヒカル、今は二人しかいないんだから、出きればいつも通り名前で呼んでくれないか?」
「ヒカル…」 「よかった…。オレお前に、初めて進藤って呼ばれて…すごぃ やだった…。なんかお前が遠くに行っちゃったみたいで…。」
「いつまでもキミの側にいると誓っただろう?」 「さっ、明日は早いからもう寝なくちゃ!お風呂沸いてるから 先に入っておいで。」 ずっと一緒にいたのに…と不思議がるヒカル、アキラは小さなリモコンをみせる。 「これで遠くからでも、部屋の温度調節やお風呂をいれる指示が出きるんだよ」 初めてみるシステムにヒカルはすっかり元気になって
◆4へ◆ そんなハイテク機器があるならば、私がほしゅうございます。電話で指示するのとかはありましたよね…確か? |