★お鍋ぐつぐつ1★
「おい、進藤!それは、まだ早い。」 白いスーツに、眼鏡を湯気で曇らせた緒方の叱責が飛ぶ。 アキラはその声を忌々しく聞きながら、なぜこんな事になっているのか…思い出していた。
その日は、塔矢家の主である行洋と妻明子が中国に行っている為、息子アキラ一人であった。 アキラはさておき、好奇心旺盛なこの青年と少年の間の彼は、ともかく思いつきで行動するところがあった。 両親がいないという塔谷家の居心地のよさに、ヒカルは「お前、一人で飯の支度ってつまんねーだろ?オレ、一緒に食っててやるよ!!」と、勝手に(ハタハタ恩着せがましく…)アキラに告げると、呆然としているアキラをよそに そんなヒカルの為に、アキラとて一人の食事が楽しかったわけではないので、二人で買出しに出たのである。 ★お鍋ぐつぐつ2★ へ ------------
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