★ホワイトデーdeセレナーデ8★ それから、しばらく他愛の無い話をしていた二人だったが、ヒカルが押し寄せる女性陣に見つかったらしく、二人だけの通信は無理やりヒカルの手で終わらされた。 (僕が元気なら、進藤に寄り付くものは誰だろうと、寄せ付けはしないのに!!) 大分収まったとはいえ、まだ動くとつらい下半身ではイベント会場に乗り付けるわけにも行かず…、悔しさに涙をにじませながら目を閉じるアキラだった。 −−−−−−−−−−−−−−−−
(?僕は寝てしまったのか…?) アキラが次に目を開けたとき、明るかった部屋はすっかり日が落ちてしまい暗闇が広がっている。 目が慣れるまでじっと目を凝らしながら、暖かい何か…自分を抱きしめる物体を手探りで触る。 「ん、起きた?」 「え?」 目がなれる前に、聞こえてきた少し高めの声は、間違うことなく… 「進藤?」 かすれた声で、つぶやいて急いでサイドテーブルのライトに手を伸ばす。 と、見慣れた金髪が目の前に広がった。 「大丈夫か?」 「どうしたの?」 「だって、お前辛そうだったから。」 ヒカルのかぎ慣れないシャンプーの香りを嗅ぎ取りながら、 「だけど、仕事…」 なんか、オレがいると邪魔っぽかったし。と、ヒカルは笑ってその日の会場の話をする。 急遽、変更になったヒカルの参加は、イベント会場を予想以上に混乱に陥れた。 「明日、いい感じに盛りあがんじゃね?」 「ん〜、でも案外、居なきゃ居ないで、どうってこと無いと思うけどなぁ」 そう言いながら、アキラの顔を覗き込む。 「誰かさんと違って、さ。」 そのいたずらっぽい顔に、アキラもやっとヒカルが傍に居る実感がわいてきて 「そうだね。僕は、キミが居なきゃ駄目だ。」 「もう、腹いいの?」
そう言いながら、ヒカルに顔を寄せる。 『チュッ』と、音を立てながらキスをして顔を離すと、 「もう、変な作戦たてるなよ?」 笑いを含んだ薄い色の瞳に出会う。 (やっぱり…キミの入れ知恵か…) あの鈍い葦原が自分の誘導にかすりもしなかったことが不思議で仕方なかったアキラだが、その言葉にストンと答えが入ってくる。 「キミが傍にいてくれるなら…ね?」 といって、もう一度キスをすると、腹痛が全快したことを一晩かけてヒカルに伝えたのだった。 おわり
−−−−−−−−−−−−−−−−−−− プライベートでも、相手の手を読みあう二人…。
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